DVDを集めたいという果てしない欲望(10月19日の日記)
それなりのお金を払って映画ソフトを買って、結局一回見て終わり。かも知れない。だが映画と言うイリュージョンをモノとして確保した満足感と、これでいつでも見られると言う安心感も込みで買っているので、結果的に一回しか見ずとも、やはり配信やレンタルでOKと言う訳にはいかないですね
— ルチオ・コルチ (@chachapoyan) 2021年10月19日
面白いツイートを見た。
最近DVDを集めている自分にとって、かなりぶっ刺さる話だった。
好きな映画の円盤は買って何回でも見直したいが、そこまで好きでもない(なんならクソ映画認定している)映画の円盤を買ったところで、一度観て終わりじゃないか……と薄々感じていた不安と、それに反論したいけど上手く言語化できずモヤモヤしていた気持ちを、このツイートが言語化してくれた。
「いつでも見られる安心感」というのは大きい。円盤を買う理由の中でも、一位二位を争うぐらいには大きい。
最近はサブスクが大きな流行りを見せている。代表例を挙げるとすればネットフリックスやアマゾンプライムビデオなど。しかし、これらのサブスクの欠点として「見られなくなる恐れがある」という点が挙げられる。
サブスクには配信期間が設けられており、ずっと更新してくれる親切な会社だったら見られなくなる心配は無いが……大体の会社は配信期間を過ぎたら作品の配信を終了する。つまり、見られなくなる。
有名な映画だったら他のサブスクでも配信されているし、そこまで気にすることではない。しかし、一つのサブスクでしか配信されていないマイナー映画だった場合はどうだろうか……
もう見られなくなるのだ。運が悪ければ、この先ずっと見られない可能性も有る。
そんな不安を解消してくれるのが円盤である。購入したら円盤が破損しない限り、半永久的に何度でも作品を味わうことができる。サブスクのように配信期間は設けられていないし、何ならサブスクに登録されていないレアな作品も鑑賞することができる。
「いつでも、何度でも見られる」という点はやっぱり大きい。
もう二度と見るか、とガチギレした作品でも、時間が経てば見返したくなってくるのだ。「今ならあの作品を楽しむことができるかもしれない」だったり「あのクソさを再び味わいたくなった」だったりと理由は様々だが。
そう思った時、サブスクで配信されていなければ残念に思うだろう。だが、円盤を買っていればそんなことは起こらない。「見たい」と思ったその瞬間に再生することができる。
少し前に『コリアタウン殺人事件』がツイッターで話題になった。僕も話題に乗せられて鑑賞した一人なのだが……
個人的に「素晴らしい!」と大絶賛できる程に好きな映画だ。定期的に見返したくなる不気味さが詰められている。
だが、もうこの映画を観ることはできない。配信が終了したからだ。海外で売り出されていた円盤も全て廃盤になり、本当の意味での「幻の作品」と化した。
こんなことになるなら円盤を買っておけばよかった、と心底後悔した。何なら今でも後悔している。
サブスクは「いつ配信終了するかわからない」という危険性を孕んでいる。だから僕は、気に入った映画も気に入っていない映画も、円盤で集めたいのだ。
日常
バナナも凍る寒さです。朝はあんなに寒いのに、昼になったら暖かくなる。僕たちは気温のジェットコースターに乗せられている。