2021年ももうすぐで終わるし、今年読んだ本について振り返ってみませんか?(12月28日の日記)

 冬休み二日目。「今日こそは宿題を進めよう」と思っていたものの、結果としては一文字も宿題は進みませんでした。明日からは本当に真面目にちゃんとやろうね。冬休みの期間も短いし。本当に、真面目に取り組もう。

 何ならあと一週間ぐらいしかありませんからね。短すぎる。

 

本の振り返り

 

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 高校生になってから……つまり、今年の4月から、読み終わった本を並べるためだけの本棚を作った。これで自分が今年何を読んだのかがわかりやすくなる。そして、振り返りやすくもある。

 サイズ的にハードカバーサイズの本は入らないのだが。

 

 今年は合計で約39冊の本を読んだ。漫画は読書メーターで記録したりしなかったりと曖昧なので、漫画の数は省いている。

 去年の合計が26冊だったことを踏まえれば読書量が増えたと言っても差し支えないだろう。一般的に見れば少ない方だし、読書好きとも名乗れないが(そもそも名乗るつもりは無い)学生なので仕方ない。映画を観ている時間を読書に充てれば読書量は物凄く増えると思うが、わざわざ映画の時間を読書のために省きたくは無い。

 

 今年は主に『響け!ユーフォニアム』シリーズにハマった年であった。去年『リズと青い鳥』を観てからユーフォにハマってそのままの流れでアニメ版を鑑賞。そして、今年の一月に原作小説を読んで……気がつけば残すはあと三年生編だけになっていた。

 やっぱりユーフォシリーズは面白い。青春の青さも苦さも友情も恋愛も、何から何まで愛おしい。逃げることなく人間関係や吹奏楽部の暗い部分をハッキリと描いているのに、読み終わった後にはこの時間が愛おしく感じてしまう。

 これが特に顕著に現れたのが『飛び立つ君の背を見上げる』

 この本は本当に素晴らしかった。本編中ではあまりフォーカスされないものの、存在感を発揮している夏紀の視点から、南中カルテットの大会後を描く……という、あらすじからして涙が溢れそうな物語だが、読み終わった後は涙が溢れすぎて大変だった。卒業式明けの朝のシーンが一番お気に入り。今思い返しただけでも泣きそうになる。

 

 高校生になって一番最初に読んだ本は『ドクラ・マグラ』であった。

「読んだら気が狂う」と度々聞いていた本だったが、まあそれは誇張宣伝であった。が、物語も演出も今まで全く見たことが無いようなことの連発で、非常に面白い本であった。

 本編の半分が論文と関連資料で占められている小説ってこれ以外にあるのか?

 もしあったとしても、二番煎じにしかならなそうだが。

 

 同じく「今までに見たことが無いようなミステリー」繋がりでいくと……

 アラン=ロブ・グリエによる『消しゴム』もなかなか面白かった。彼は個人的に映画監督としての印象が強いが、小説も独特で彼らしい内容であった。

 読者には事の真相が全て明かされているので、あまりミステリーらしくは無い。物語の内容も、端的に言うと主人公が街を歩き回るだけのシーンが大半を占めている。

 それなのに全く飽きは来ないし、起承転結も成り立っていて面白いのだ。かなりおすすめの本である。

 

 人生で初めて官能小説を読んだ。『百合ラブスレイブ 私だけの委員長』である。百合小説である。

 読んだ感想としては……「日活ロマンポルノ映画ぽかった」って感想が最初に思い浮かんだ。定期的に挟まれる濡れ場、ストーリーは学園物なんだけどとにかく濡れ場が多い。でも、しっかりとストーリーは成り立っている。多分8割は性行為で占められているんだけど、その濡れ場を通して……主人公のギャルと周りから孤立してる委員長が関係を深めていくのが面白い。キャラもしっかりと立っているし、とてもエロなのでおすすめできる。実用性も高い。

 同じような小説で言えば『彼なんかより、私のほうがいいでしょ?』と『女同士とかありえないでしょと言い張る女の子を百日間で徹底的に落とす百合のお話』も良かった。この二冊はどちらとも全年齢のラノベなのだが……性描写が物凄い。

 言わばどちらとも、カラダで落とそうとする百合のお話である。つまり性描写が多くなるのは必然なのだが、まさか全年齢でここまで描写するとは思ってもいなかった。どちらとも本当におすすめ。こちらも実用性が高い。

 

 今年の悪趣味小説は『隣の家の少女』でした。去年は『ソドムの百二十日』

 起きている出来事や汚さグロテスクさで言えば『ソドムの百二十日』の方が何百倍も上なのだが……『隣の家の少女』はとにかく精神的に辛い。

 一見6、70年代の青春小説っぽく始まるのがタチ悪い。中盤からは幼い少女が拷問を受けるだけの内容に変貌するのだが……

 一応ジャンルは青春小説になっているせいで、日常と非日常が地続きになっているように見えて非常に気分が悪かった。地下室は完全に「非日常」の世界なんだけど、そのすぐ上では「日常」の世界があるし、少女を痛めつけた後は「日常」の世界へ帰っていく。

『ソドムの百二十日』は完全に「非日常」の世界であった。登場人物への共感は一切無く、ただただ巻き起こるスカトロと頭おかしい拷問を眺めるだけの小説であった。

隣の家の少女』は読者すらもこの事件の目撃者にしてしまう。読んでしまった後は、主人公と同じように地下室の風景が脳に焼き付いてしまうのだ。

 正直、絶対に二度と読み返したくは無い。でも、この体験は読んだ人にしかわからない体験だと思うから……一度読んでほしい。後悔することを承知の上で。

 

『その日、朱音は空を飛んだ』や『ただしい人類滅亡計画』など、まだまだ面白く印象に残っている本は沢山あるが……書くのも疲れたのでここまでにしとこう。

 来年は50冊を目標に頑張っていきたい。来年の悪趣味本は……フォロワーさんがおすすめしているあの本にしようかな。

 

 ちなみに、去年の3月に買った『罪と罰』はまだ上巻すら読み終わっていない。